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セキュアブラウザとは? 仕組みやメリット・デメリット、活用事例を解説

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コロナ禍や働き方改革により、テレワークを導入する企業が増えてきました。そこで、オフィス以外の場所でも仕事をするためのさまざまなアクセス方法やツールが提供されています。よく話題になっているのは、リモートデスクトップやVPNです。この2つと比較すると、セキュアブラウザは利用できる機能が制限されるため、広く利用されているとはいえないかもしれません。しかし、セキュアブラウザにはほかの方法にはないメリットがあります。
今回は、セキュアブラウザの仕組みやメリット・デメリット、活用シーン、選ぶポイントなどを紹介します。

セキュアブラウザとは? 仕組みやメリット・デメリット、活用事例を解説

セキュアブラウザについては、以下の資料もご参照ください。セキュアブラウザをBYODで利用した際の活用事例をご紹介しています。

資料ダウンロード BYOD(私物端末利用)の活用とセキュリティ対策のポイントとは?

目次

  1. セキュアブラウザとは
  2. セキュアブラウザのメリット・デメリット
  3. セキュアブラウザを選ぶポイント
  4. セキュアブラウザを導入した活用事例
  5. セキュアブラウザはうまく使えば業務効率化に効果的

セキュアブラウザとは

セキュアブラウザはWebブラウザの一種です。しかし、Google ChromeやMicrosoft Edgeなどの一般的なブラウザとは異なり、無料で配布されているものではありません。ビジネスのためのセキュリティが強化された、セキュリティツールに近い役割があります。特に不正アクセスや情報漏洩の防止に強く、Webサイトへのアクセス制限や、ファイルのアップロード・ダウンロードの制限もできます。

ブラウザなので、Windows PCだけでなく、MacのPCやスマートフォン(iOS、Android)などからも利用でき、オフィスとは異なる端末を使うリモートワークでも便利です。最近ではリモートワークに限らず、社内で業務用のブラウザとして使われることもあります。

セキュアブラウザの仕組み

  1. 端末にセキュアブラウザをインストール。
  2. セキュアブラウザは、端末内に隔離された安全なエリアを作成。
    データやファイルはその中で操作されるので、情報漏洩や不正アクセスを防ぐことが可能。
  3. インストールしたセキュアブラウザ経由で、社内やクラウドサービス上の業務システム、Webサイトなどにアクセスし、業務。
  4. 業務を終了してアクセスを切断すると、端末からデータは自動的に消去され、情報漏洩や不正アクセスを防止。消去されるデータは、ファイル、Webの閲覧履歴、キャッシュ、認証情報など。

セキュアブラウザの機能

セキュアブラウザには、次のような機能があります。

  • セキュリティの高いリモートアクセスを実現する
    自宅・オフィスを問わず、外出先や出張先でも、不正アクセスや情報漏洩のリスクを抑えて、セキュリティを確保したリモートアクセスが可能になります。

リモートアクセスやセキュリティリスクについて、詳しくは以下の記事をご参照ください。

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  • 業務用ブラウザとしても高いセキュリティを確保できる
    Google ChromeやMicrosoft Edgeのような一般的なブラウザよりも安全性が高いので、自宅・オフィスを問わず、業務用ブラウザとして利用できます。
  • 私物の端末からでも安全なアクセスを実現できる
    BYOD(私物の端末を業務利用すること)でも、不正アクセスや情報漏洩の防止に配慮した、高いセキュリティを確保したリモートアクセスが実現します。

BYODについて、詳しくは以下の記事をご参照ください。

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セキュアブラウザは、オフィス勤務とテレワークを併用するハイブリッドワークにも活用できます。詳しくは以下の記事をご参照ください。

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セキュアブラウザのメリット・デメリット

セキュアブラウザのメリットとデメリットについて紹介します。

メリット

  • 高いセキュリティを確保できる
    セキュアブラウザでは、利用後にブラウザ内のデータは端末から削除されます。またブラウザから社内ネットワークのデータにアクセスできるため、端末やUSBメモリでデータを持ち出す必要もありません。そのため、情報漏洩のリスクは小さくなります。
  • 利用するURLを制限できる
    ブラウザでURLをフィルタリングし、業務に不適切なURLや不正なサイトへのアクセスを防ぐことができます。これによって業務効率化やセキュリティの確保が可能です。
    また、業務に利用しているシステムやアプリケーションを、管理者から一括配布できます。
  • 利用するアプリケーションを制限できる
    セキュアブラウザでアクセスする場合、アプリケーションもセキュアブラウザ経由で利用します。そのため、不必要なデータへのアクセスを制限し、管理者がデータ管理をしやすくなります。
    また、勝手に未承認のアプリケーションを使われることもありません。
  • マルチデバイス・マルチOS対応
    ブラウザなので、Windows PCだけでなく、タブレットやスマートフォン、Mac PCなど端末やOSの種類を問わず利用できます。
  • 通信回線の影響が小さい
    セキュアブラウザはデータのやりとりが必要なときのみ通信を行います。そのため、リモートデスクトップのように常時接続が必要なリモートアクセス方式に比べ、通信回線の影響を受けにくく、回線に与える負担も軽くなります。

デメリット

  • ユーザーが専用ブラウザの操作に慣れていないことが多い
    セキュアブラウザの操作は一般的なブラウザとは異なるため、ユーザー(実際の利用者)が慣れるまで時間がかかります。
  • 作業できる業務に制限がある
    アプリケーションもセキュアブラウザ経由で利用するため、セキュアブラウザが対応していないアプリケーションは使えません。アプリケーションが対応していないと、業務を行えない場合もあります。利用可能なアプリケーションは、セキュアブラウザの種類により異なるので確認が必要です。
  • なりすましのリスクがある
    セキュアブラウザには端末を特定する機能がありません。そのため、認証情報が漏洩したらなりすましによる不正アクセスが発生するリスクは残ります。端末を特定できるセキュアブラウザを利用したり、他の認証方式と組み合わせたりすると良いでしょう。
  • Web経由なのでレスポンスが遅いこともある
    セキュアブラウザは操作のすべてをWeb経由で行います。表示や処理もWebページ単位で行われるので、システムに直接アクセスする場合よりも、レスポンスは遅くなります。

セキュアブラウザを選ぶポイント

セキュアブラウザを導入するときには、どのようなポイントで選べばよいのかを紹介します。

  • セキュリティ機能
    端末からデータを削除するタイミングなど、どのようなセキュリティ対策を行っているかはセキュアブラウザにより異なります。自社の求めている機能があるかを確認しましょう。
  • 使用したいアプリケーションに対応しているか
    セキュアブラウザの種類によって、使えるアプリケーションが異なります。セキュアブラウザを選ぶときは、業務で使うアプリケーションに対応しているかを確認しましょう。
  • 初期・運用コストが見合っているか
    セキュアブラウザの価格設定は、種類により異なります。多くの場合、初期費用に加えて月額(年額)利用料がかかりますが、サポートの有無や利用人数によっても料金は変わってくるので、見積もりを取って確認しましょう。

セキュアブラウザを導入した活用事例

実際にセキュアブラウザを活用している事例を3つ紹介します。

事例①:株式会社乃村工藝社様

大手ディスプレイデザイン会社では、私物のタブレットやスマートフォンを利用する社員が増えてきたので、セキュリティに不安を感じるようになりました。そこで2011年に「ITによるワークスタイル変革」プロジェクトを立ち上げ、私物の端末をBYODとして認可し、CACHATTOのセキュアブラウザを導入しました。
CACHATTOのセキュアブラウザには、メールなどのよく使うアプリケーションの利用、Webシステムとの連携、サーバーにあるファイルの閲覧など多様な機能があり、端末に閲覧情報を残さないところがポイントです。また、1ユーザーにつき4つの端末で利用ができる点も採用の決め手です。
参考:CACHATTO導入事例 株式会社乃村工藝社様

事例②:アサヒビール株式会社様

大手飲料メーカーでは、2011年に「営業現場の生産性向上」を目的として営業現場にiPadを導入しました。これは、質的にも量的にも営業現場の生産性向上に大きな役割を果たしています。iPadにはCACHATTOのセキュアブラウザが導入されており、ユーザビリティだけでなくセキュリティ面でも安心して使えるようになりました。
iPadは持ち運びやすく、起動が速くて操作もしやすいので、提案書・商品カタログ・顧客情報などのデータ共有、メールチェック、日報作成など、さまざまな業務が可能です。iPad導入による業務効率化で生まれた時間を顧客対応に充て、「お客様訪問時間の創出」につなげています。
参考:CACHATTO導入事例 アサヒビール株式会社様

事例③:日本生命保険相互会社様

大手生命保険会社は、本国内に留まらず世界一の安心を提供することを目指し、高いセキュリティが求められます。そこで、2014年に社外からのメール、スケジュールの閲覧手段としてCACHATTOを導入しました。メール本文だけでなく、添付ファイルも端末に保存できず持ち出しも出来ないため、安心して効率的に業務が可能になりました。さらにマルチデバイス対応ということで、私物端末を利用するいわゆるBYODの活用においても、特に外回りの多い営業スタッフから喜びの声があがっています。
参考:CACHATTO導入事例 日本生命保険相互会社様

セキュアブラウザはうまく使えば業務効率化に効果的

リモートアクセスを実現するツールはいろいろありますが、セキュアブラウザは、さまざまな端末やOS環境で利用できるため、モバイルワークに向いています。利用できるアプリケーションが制限されることもあるため、業務内容によっては物足りない場合もあるかもしれません。しかし、必要なアプリケーションに対応していれば、「モバイル端末から使いたい」「BYODで利用したい」など、セキュアブラウザの活用機会は多くあります。ネットワークへの負担も少ないので、うまく利用すれば業務効率化にも役立つでしょう。

「CACHATTO SecureBrowser」は、安全なリモートアクセスを実現する「CACHATTO」シリーズのセキュアブラウザです。利用する端末を特定でき、閲覧情報を端末に残さず外部に持ち出せない仕組みで、安全に利用できます。また、メールやスケジュール、社内で利用しているWebシステムの利用や、Officeファイルの編集もでき、便利な機能が多数搭載されています。11年連続国内シェアNo.1、累計導入数1,500社以上(※2022年2月時点)という高い実績で、幅広い業種で使われています。詳しくは以下をご覧ください。
CACHATTO SecureBrowser(カチャット セキュアブラウザ)製品紹介

ほかにも、リモートデスクトップ、セキュアワークスペースなどのさまざまな製品を用意しており、自社に合わせた方法を選ぶことができます。詳しくは以下をご覧ください。

CACHATTO(カチャット) | 国内シェアNo.1のテレワークプラットフォーム

このほかのセキュアブラウザの実際の活用事例を知りたい方は、以下の資料もご覧ください。BYODでのセキュアブラウザ利用も併せてご紹介しています。

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