導入事例

アサヒビールにおける営業スタイル変革
~iPad導入でワークライフスタイルはどう変わったのか~

アサヒビール株式会社様
アサヒビール株式会社様
お話を伺ったご担当者様
  • アサヒビール株式会社 経営企画本部 経営企画部
    デジタルコミュニケーション戦略室
    兼 営業統括本部 営業部 担当課長 森本 可南子 氏(右)
  • アサヒプロマネジメント株式会社 業務システム部
    担当課長 業務グループ 光延 祐介 氏(左)
    副課長 業務グループ 太田 麻耶 氏(中央)
お話を伺ったご担当者様

アサヒビール株式会社は、「辛口」をコンセプトとするアサヒスーパードライを世に出し、大ヒットさせ、日本のビールの流れを変えた業界のリーディングカンパニーである。
"すべてはお客さまの「うまい!」のために"
お客さまの「うまい!」という一言を目指し、全社員一丸となり、お客様の求める付加価値・新価値の提案に日々取り組んでいる。
アサヒビールは、純粋持株会社アサヒグループホールディングス株式会社の中核事業である。アサヒグループは、2011年に持株会社以降に伴い、アサヒグループホールディングスとなった。アサヒグループは、酒類事業、飲料事業、食品事業、国際事業と幅広い事業を展開し、「企業価値の向上」を目指した取り組みを行っている。その中で、アサヒプロマネジメント株式会社は、経理、財務、総務、給与計算、福利厚生、情報システム等アサヒグループの共通基盤の機能を担当する。
そんなアサヒビールが取り組む「営業現場の生産性向上」を目的とした営業スタイル変革プロジェクトについて伺った。

主力製品である「アサヒスーパードライ」
  • 主力製品である「アサヒスーパードライ」

生産性向上を目指し、様々な角度から営業活動を分析

2011年1月、同社は「営業現場の生産性向上」を目的としたプロジェクトを立ち上げた。そして、営業現場の生産性を"質"と"量"の両面から革新するツールとしてiPadの導入を決定した。その経緯を、アサヒビール株式会社 デジタルコミュニケーション戦略室 兼 営業統括本部 営業部 森本担当課長からお話いただいた。

お話を伺ったご担当者様
  • アサヒビール株式会社 経営企画本部 経営企画部
    デジタルコミュニケーション戦略室
    兼 営業統括本部 営業部
    担当課長 森本 可南子 氏

「酒販店や飲食店を取引先とする業務用営業担当者は、iPad配布以前はノートPCを所持していました。しかし、起動時間が遅いなどの理由により商談現場での使用頻度は高くなかったようです。この状況をうけて、営業現場の生産性向上を支援するツール導入の検討に着手しました。最初から『iPadありき』ではなく、ツールの要件を固めるために、次のような角度から従来の営業活動を分析しました。
『酒販店や飲食店の業務特性に合わせた営業活動はどうあるべきか?』
『商談の成約率を高める要因は何か?』
『担当エリア内の取引先をいかに効率良くまわれるか?』
『訪問件数を向上させる要因とは何か?』
『これまでの行動パターンを大幅に変えるべきか?』

表1 iPadパイロット導入前の課題と導入効果
表1 iPadパイロット導入前の課題と導入効果(1)
表1 iPadパイロット導入前の課題と導入効果(2)

そして分析の結果、『起動の早さ』『携帯のし易さ』『手軽な操作性』そして『プレゼンテーション力を高める描写能力』を持つiPadに注目し、導入を決定したのです。現在、東京、名古屋、大阪の営業拠点で約300台のiPadが活躍しています」

iPadは「ドラえもんのポケット」

「iPad配布後、このツールは"質的""量的"に営業現場の生産性向上に大きな役割を果たすことを実感しました」

"質的""量的"な生産性向上について、森本担当課長にご説明いただいた。

「例えば、提案書や商品カタログなどの電子データを営業担当者間で共有し、iPadから検索、表示できるようにしたところ、お得意様への提案スピードが上がり、製品の動画を立ち話しながらお見せできるなど商談機会も増えました。いつでもどこでも欲しい営業コンテンツが引出せ、メールチェックや日報作成・報告ができるので、『ドラえもんのポケット』と呼ぶ営業もおります。iPadの導入は従来の営業スタイルを革新し、"質的"な向上をもたらしています」

iPadでのCACHATTO利用イメージ

CACHATTO&iPadでお客様訪問時間を創出

「一方、"量的"な効果として目指したのは『お客様訪問時間の創出』です。 営業担当者が担当エリアに居る時間を多くし、お客様への訪問件数を上げるのが狙いでした。これまでは営業活動途中に、メールチェックや営業日報を入力するためにわざわざオフィスに戻り、お客様のお店が動き始める夕刻には再び担当エリアに行って営業活動をする、という行動パターンでした。この行動パターンを変えるために、CACHATTOを導入し、社外でもメールやスケジュールチェックが出来るようにしました。そして営業日報と取引先データベースは『iPadポータル』と呼ばれる社内サイトを立ち上げ、社外から使えるようにしました。これにより、営業担当者がオフィスへ戻る必要がなくなり、エリア内に居る時間が創出され、その時間をお客様訪問に充てることにより商談件数が増加という"量的"効果を得ることができました」

お話を伺ったご担当者様
  • アサヒプロマネジメント株式会社
    業務システム部 担当課長
    業務グループ 光延 祐介 氏

その時間創出を裏付ける形となる実際のCACAHTTO活用状況についてアサヒプロマネジメント株式会社 業務システム部 光延担当課長からご報告いただいた。

「CACHATTOの稼働ログをみると日々、午後の14時~17時頃の時間帯の稼働率は非常に高い数値を示しています。(グラフ1参照) 従来、空き時間であった時間がメールチェックなどに活用されています」

グラフ1 CACHATTO時間別利用状況
グラフ1 CACHATTO時間別利用状況

今後のiPad配布対象部署の拡大について森本担当課長は次のように語る。

「業務用営業部門のiPad活用を聞いて、まだ配布していない部署やグループ企業からの配布要求が増えています。一部でパイロット導入を進めていますが、業務用営業部門のように大きな費用対効果が見込めないと配布はできません」

シビアに状況を分析し、プロジェクトの進行を判断されている点はさすがである。

「CACHATTOはセキュリティ面で安心です」

システム運用をご担当されているアサヒプロマネジメント株式会社 業務システム部 太田副課長からはCACHATTOへのご意見をいただいた。
「CACHATTOは端末に閲覧データを残さないのでセキュリティ面で安心です。実は、社内WebシステムへのモバイルアクセスはVPN経由となっています。ユーザビリティの向上、セキュリティ強化の観点から、CACHATTO経由に統合できれば、と考えています。その実現に向けて引き続きサポートをお願いします」

お話を伺ったご担当者様
  • アサヒプロマネジメント株式会社
    業務システム部 副課長
    業務グループ 太田 麻耶 氏

さらに、新たな機能のご要望もいただいた。

「iPadで撮った写真をCACHATTOメールに添付し、送信できるようにして欲しいです。お客様店舗の状況などを写真に撮り、次の製品提案に向けて関係者で共有したいのです。これができれば商談スピードがあがるので、営業現場が喜ぶのは間違いありません」

これらのご要望はアサヒビール様を初めとして他のお客様からもお聞きししており、既に一部機能は実現されており、未対応のものも今後の開発ロードマップに織り込まれている。お客様の"生の声"を反映したCACHATTOの機能強化により、営業力・現場力がさらにパワーアップすることで"アサヒビールの生"が人々の喉を潤す機会は益々増えることだろう。

アサヒビール様システム構成図
アサヒビール様システム構成図

アサヒビール株式会社

アサヒビールは、アサヒグループの中核事業で「酒類事業」を行っている。日本初の辛口・生ビール「アサヒスーパードライ」や糖質ゼロの「アサヒスタイルフリー」などの発泡酒、「クリアアサヒ」などの新ジャンルをはじめ、洋酒・ワイン・RTD(低アルコール飲料)・焼酎など4つのカテゴリーを加えた幅広いラインナップと、「アサヒドライゼロ」など拡大するノンアルコールのビールテイスト清涼飲料やカクテルテイスト清涼飲料のカテゴリーを展開している。

アサヒビール株式会社様
イメージ
本社所在地 東京都墨田区吾妻橋1-23-1
従業員数 4,783名 連結(2012年実績)
売上高 9,208億円 (2012年12月期)
事業内容 ビール類を中心とした国内の酒類製造と販売事業
URL https://www.asahibeer.co.jp/

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