リモートワイプはBYODに欠かせない!メリットや注意点を解説
2022.11.10投稿、2022.11.10更新
BYODやテレワーク、リモートワークが普及していくなかで、セキュリティ対策は避けられない課題です。情報漏洩を防ぐ方法はさまざまありますが、そのなかでもリモートワイプは、端末紛失の際に情報漏洩を防ぐ手段として効果的だと考えられています。本記事では、リモートワイプの概要やメリット・デメリット、実行する際の注意点について紹介します。BYODにおけるセキュリティ対策としてリモートワイプを考えているなら、ぜひご一読ください。
BYODの基礎知識については、以下の記事もあわせてご参照ください。
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リモートワイプとは?
リモートワイプとは、スマートフォンなどのモバイル端末に保存された各種データを、Wi-Fiなどのインターネット回線を通じた遠隔操作によって削除すること、またその技術のことです。近年、テレワークの増加やそれに伴うBYODの普及により、セキュリティ対策の1つとしてリモートワイプが注目されています。リモートワイプは、BYODに欠かせないMDMの主要機能の1つでもあります。
BYODとMDMについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。
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リモートワイプの仕組み
リモートワイプでは、インターネット回線を通じて遠隔操作で端末に指示を出し、データを削除できます。サーバーから発信された指示を、端末が一定の間隔またはすぐに受け取ることで、データ削除のプロセスが実行されるという仕組みです。
リモートワイプ機能を設定しておけば、万が一モバイル端末が盗難にあったり、紛失してしまったりしても端末内の個人情報や機密データの漏洩を防ぐことができます。インターネットを通じてデータを削除するため、モバイル端末がどこにあろうと関係なくデータ削除を指示でき、セキュリティリスクを最小限に抑えられます。
リモートワイプによるデータ削除は、端末そのものを出荷時の状態に戻してしまうのが一般的です。しかし、リモートワイプを提供する製品によっては、データを削除する前に専用のサーバーにバックアップを保存できるものもあります。
リモートワイプと似た用語の違い
リモートワイプに似た用語である、リモートロックとローカルワイプとの違いを説明します。
リモートワイプとリモートロックの違い
リモートワイプは端末のデータを削除する機能なのに対し、リモートロックは端末にロックをかける機能です。リモートロックをかけられた端末は外部からの操作ができなくなるため、第三者による不正利用の防止になります。リモートワイプとは異なり、内部のデータはそのまま残るため、紛失・盗難後に内部データを復旧させることが可能です。
しかし一方で、なんらかの方法でロックを解除されてしまえば、不正利用や不正アクセス、情報漏洩が起こるリスクがあります。そのためリモートロックは、リモートワイプよりもセキュリティリスクはやや高いといえるでしょう。緊急時に情報漏洩のリスクがより低いのはリモートワイプです。
リモートワイプとローカルワイプの違い
リモートワイプもローカルワイプも、端末データを削除し初期の状態に戻すところは同じですが、データ削除を行う場所が異なります。リモートワイプは、インターネット回線を通じて遠隔操作で指示を出します。一方でローカルワイプは、端末のユーザー認証、ロック解除パスワードなどを一定回数間違えた場合に端末データを削除する機能です。
端末の紛失や盗難が起こり、悪意ある第三者が端末を手にしたときにまず初めに行うのは、端末のロック解除やユーザー認証を試みる方法だと考えられます。つまり、適当にパスワードを入力していればいつか正解にたどり着けるかもしれないのです。手当たり次第にパスワードやユーザー認証を試みてセキュリティを突破されることを防ぐために、ローカルワイプを設定するのです。
ローカルワイプでは、インターネットに接続されていない環境下でも端末のデータ削除が可能なため、リモートワイプよりもセキュリティリスクが低いといえるでしょう。しかし一方で、日常的に使っている範囲での単なる操作ミスやパスワード忘れなどでも機能してしまうため、ワイプに至るまでの回数設定や、操作ミスには慎重になる必要があります。
リモートワイプのメリット・デメリット
リモートワイプのメリット・デメリットを紹介します。
リモートワイプのメリット
- 情報漏洩の防止
リモートワイプが真価を発揮するのは、紛失や盗難が実際に起こった際、情報漏洩を防ぎやすくなるという点です。遠隔操作で端末のデータを完全に削除することができるため、第三者が端末を手にしていたとしても、情報漏洩のリスクを抑えられます。
- 任意のタイミングでの実行
リモートワイプはローカルワイプと異なり、紛失や盗難に気づいたらすぐに端末内の大事なデータを削除することができます。また、ローカルワイプのように、日常利用の範囲で操作ミスがあった際にうっかりデータが消えてしまうこともありません。
リモートワイプのデメリット
- 必要なデータが削除されてしまう
リモートワイプでは情報漏洩が防げる反面、端末が工場出荷時の初期の状態に戻ってしまうことから、端末内のデータが全部なくなってしまいます。端末以外の場所にデータを保存していない場合は、削除されたデータの復旧は不可能になることに注意が必要です。BYODで業務領域とプライベート領域を分けていた場合は、プライベート領域のデータもすべて消えてしまいます。
- 遠隔操作のため、確実に動作したかの確認ができない
リモートワイプは遠隔操作なため、本当にデータが削除されたかどうかを確認できない点が大きなデメリットです。また、MDMなどの一元管理システムに備わったリモートワイプ機能を使う場合、休日や夜間の場合はシステム担当者に連絡しなくてはならず、リモートワイプをすぐに実行できないケースもあります。
リモートワイプを実行する際の注意点
リモートワイプを行う場合は、以下の2つの点に注意する必要があります。
- 電波がつながらない端末には実行できない
リモートワイプは、電波のつながらない場所や電源が入っていない端末に対しては行えません。紛失や盗難後にSIMカードを抜かれてしまうなどしてインターネット通信を切られてしまうと、リモートワイプを実行できません。
【解決策】
一刻も早くデータの情報漏洩を防ぎたい場合は、紛失や盗難に気づいた段階でできるだけ早くリモートワイプを行うとよいでしょう。
- すべてのデータが削除されてしまう
デメリットの部分でも紹介したとおり、リモートワイプは実行した時点ですべてのデータが削除されてしまいます。情報漏洩は防げる反面、大切なデータが半永久的に失われてしまう可能性があります。
【解決策】
重要な資料やデータは、普段からバックアップをこまめにとっておくことが大切です。
リモートワイプは情報漏洩のリスクを軽減できる
リモートワイプとは、インターネット回線を通じて遠隔操作で端末を工場出荷時の初期の状態に戻すことです。端末内のすべてのデータを削除できることから、盗難・紛失の際の情報漏洩のリスクを大幅に減らせます。しかし一方で、バックアップをとっていないデータは復旧が不可能になるため、重要なデータを失ってしまう可能性があります。また、電波や電源が入っていないところでは実行できないので、その点には注意しましょう。
リモートアクセスを安全に実現する「CACHATTO」なら、隔離されたセキュアな業務領域を生成し、その中でのみ業務を行うことができます。業務終了時にはその領域を削除するため、リモートワイプを使わなくても端末内に業務データを残すことはなく、万が一端末の紛失や盗難が起こった場合でも、重要なデータを失う心配がありません。スマートフォンやタブレットからセキュアブラウザを使って作業することもできます。詳しくは、以下をご参照ください。
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