制約の多いMDM運用からCACHATTOへ移行
~セキュリティを維持しながらBYOD環境での利便性向上~

ダイキン(中国)投資有限公司様
  • 製造
  • 従業員数 10,001名以上
  • CACHATTO SecureBrowser
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お話を伺ったご担当者様
  • ITセンター 副部長 倉茂 健 氏
  • ITセンター IT統合管理部 企画管理課 翟 慧慧 氏

空調事業では世界第1位、フッ素化学製品において世界第2位、年間2兆円超(連結)の売上高を誇るダイキン工業株式会社は、世界145ヶ国に展開し、海外事業比率が70%を超えるグローバル企業である※1。世界第2位の空調市場といわれる中国においては、「DAIKIN」はエアコンの高級ブランドの地位を確立している。中国国内の製造・販売会社を統括する役割を担う大金(中国)投資有限公司は、傘下グループ企業のスマートデバイス向けモバイルアクセスツールとしてCACHATTOを2014年に導入、現地社員を中心にBYOD※2環境で活用しているという。同社におけるCACHATTOの導入経緯と、その活用状況について同社上海支社(上海分公司)にて伺った。

大金の家庭用エアコン
  • 大金の家庭用エアコン

MDMは運用の負荷が大きかった

同社では以前、社内システムにリモートアクセスさせるスマートデバイスはMDM※3で管理していた。しかし、そのMDMによる制御が利用者とIT管理者両者にとって悩みの種となり、CACHATTOの導入へつながったという。その経緯についてCACHATTOの導入企画と運用管理を行っているITセンターの倉茂副部長にお聞きした。
「利用者からは、MDMでアプリケーションのインストールが監視されるため、『自分の端末の全アプリを知られるのでMDM導入には抵抗感がある』という声があったことと、端末のOSの新バージョンがリリースされてもMDMの新OSへの対応が遅いため、『OSバージョンアップがすぐにはできない』といった不満が寄せられていました」。

お話を伺ったご担当者様
  • ITセンター
    副部長 倉茂 健 氏

その一方で「IT管理者にとっては、OSの新バージョンがリリースされる度に、『まだバージョンアップをしないように』と現場に告知しなくてはならず、それが運用にあたっての結構な負荷になっていたのです」。

携帯電話やスマートデバイスはBYODが主流であったため、業務での私物端末利用を許可するには、MDMでセキュリティを担保する必要があった。しかしMDMで制御されることで利用者は使い勝手が制限され、管理者にとっては運用の負荷になると、双方に不満が募るものになっていたわけだ。

そこで、同社はこれらの課題を解決するソリューションとして、端末に守るべき業務データが残らないCACHATTOを導入、MDMは廃止し、グループ各社にスマートデバイス向けリモートアクセスサービス提供をすることにしたという。

2013年夏に導入製品の検討に着手。「複数の製品を検討しましたが、端末にデータが残らないのはCACHATTOだけでした」と倉茂氏。翌2014年11月にCACHATTOが導入され、運用が開始された。まずは200ユーザーでのスタートであった。

傘下会社毎に異なる連携先システム

CACHATTOの導入では、従来システムではメールの送受信のみであったリモートアクセスが、イントラネットのサイト閲覧、スケジュール、施設予約などにもアクセスできるようになることも大きなメリットになった。
「弊社ではスケジュール管理ソフトは部門(子会社)ごとに導入製品が異なっており、統一されていません。会社毎に異なるシステムにCACHATTOでアクセスしています」。
「日本からの出向者は、日本にあるOffice365のスケジューラ(予定表)もCACHATTOから利用しています。ただ、Exchange連携(Exchange Web Services)のユーザーインターフェースより、OWA(Outlook Web App)のユーザーインターフェースの方が使い易く感じるので、今後は(CACHATTOのMulti-Cloud Gateway機能を使って)OWAでのアクセスに切り換えていきたいと考えています」。

お話を伺ったご担当者様
  • ITセンター IT統合管理部 企画管理課
    翟 慧慧 氏

では、日本国内ではスマートデバイス活用はどうなっているのだろうか。「今回のCACHATTO導入は中国法人独自で行いました。IT部門の情報交流会で中国の取り組みを紹介し、日本とは情報共有しています。ただ、日本ではMDMで管理するスマートフォンを会社から貸与しており、BYODは許していません。結果的に利用者は、業務用としての会社支給端末とプライベート用の個人所有端末との2台を携行しています」。

マルチデバイス対応は便利

続いてCACHATTOを導入してみての感想や現在の利用状況を倉茂氏にお聞きした。
「導入して非常に便利になりましたね。地方への出張時の移動中でも車中でCACHATTOを参照しながら電話で打合せをし続けるなど、便利になり過ぎなくらいです(笑)」「1ライセンスで4台まで端末を使えるマルチデバイス対応なのも良いですね。移動中などさっと見たいときにはiPhone、出先や自宅などでゆっくり見る時にはiPadなど、状況に応じて使い分けができる。MDM利用の頃は1台しか使えませんでした」。さらに「CACHATTOはOSのアップデートへの対応も比較的早いのも良い点ですね」。

CACHATTO利用シーン

「利用開始にあたっては、グループ各社からの要望に基づいて対応しています」「導入時に特に操作方法の指導はしていませんが、問い合せは少ないです。通常、何か問題があれば必ず問い合せがあるので、(利用者は)満足しているのだと思います。普段利用する上で、回線速度などのレスポンスに関しても問題はありません」。
「先日は、ある会議で居合わせたグループ会社の社長からも『便利に使っている』と言われました。特にメールに添付されたOfficeファイルを参照する際にレイアウトが崩れなくなったのが好評でした」。CACHATTO専用セキュアブラウザ(CACHATTO SecureBrowser)が独自のOfficeビューワーを搭載したことで、iPhoneでのOfficeファイル参照性を向上させたことも高評価のようだ。

「導入後約2年経った現在で、グループ全体で280ユーザーが使用しています。約2/3が現地中国人社員で、一番利用者数が多いのは外出が多いエアコンのサービス会社ですね」と翟氏が補足する。

PCからのリモートアクセスはどうしているのだろうか。「社外持ち出しPCはハードディスクを暗号化しており、課長職以上はPCからVPNでリモートアクセスできるようにしています」「VPNの接続手順が手間と感じたり、VPNのライセンスを与えられていないけれどPCを使いたい社員は、CACHATTO専用セキュアブラウザ(CACHATTO SecureBrowser)を使ってアクセスしています」

CACHATTOらしさの追求を望む

最後に、倉茂氏に今後の展開とCACHATTOへの要望をお聞きした。
「今後、さらに利用者を増やしていきたいです」「CACHATTOで経費精算システムの上司承認ができるようになれば、さらに便利になると思います。昨今は類似のリモートアクセス製品が市場に増えつつあり、製品間の差別化が難しくなってきています。『CACHATTOらしさ』を、より伸ばしていって欲しいですね」。(倉茂氏)

ダイキン(中国)投資有限公司

大金(中国)投資有限公司は、中国における生産・販売拠点を統括する投資会社(親会社)として、2001年に設立された。傘下企業の配当を原資とする再投資や、製品の仕入れ販売・アフターサービス・物流業務、原材料の共同仕入れ、販売促進、人事管理・教育、法務・知的財産管理、財務・監査業務に加え、広報活動・情報収集・中国政府との交渉、中国製品(傘下企業製品および他社製品)の輸出等、傘下企業の統括を業務としている。

ダイキン(中国)投資有限公司様
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本社所在地 北京市東城区東長安街1号東方広場東三弁公楼20層
[北京东城区东长安街1号东方广场东三办公楼20层]
20F, Tower E3, Oriental Plaza, No. 1 East Chang An Ave. Dong Cheng District, Beijing
資本金 242,025,000 US$(2016年3月31日現在)
(ダイキン工業株式会社100%出資)
設立 2001年9月11日
事業内容 空調機、化学、油機および特機製品の製造、販売
従業員数 60,805名(2016年3月31日現在・連結)
URL https://www.daikin-china.com.cn/

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